これ、ものすごく普通にあることで、すごく怖いことでした。

前の日記を書いた頃、母がどうもはっきりしないわ、と言っていて元気がありませんでした。でも、ご飯も食べているみたいだし、歩けるし、起きてなんだかゴソゴソしているし。病気ではないのかな?気圧が低いのかな?とか思っていました。
歯医者さんにも自分でテクテク歩いていけたし。

でも、なんだかおかしい。目がとろんとしてしんどそうだし、喋り方がゆっくりだし。ずっと頭が痛いくてしんどい。
かかりつけの内科に連れて行きました。担当の先生と違う人でどうかな?と思ったけど、次いつもの先生が来るのは3日も先だし、受付の人が他の医師でもカルテ読めますからと言う。

で、しんどいのを引きずって行きました。

ふーん?熱もない、血圧も低いね。

脳梗塞とは違いますか?

脳梗塞は血圧がもっと上がるよ。
歩けているしね。

でも、いつもと違うんです!喋り方もゆっくりだし。

そう?普段の様子を知らないからわからないな、だって喋れてるよね。言葉もわかるし。

で、でも

まあ、暑いから夏バテかな?点滴して頭痛薬出しとくから涼しくして、ゆっくりしてて。

そうなのか…
そうなのかなあ?

母曰く、肩が凝ってるからよ、大丈夫よ、私は頭痛持ちだから。

その夜、妹とLINEで話していて。
まあ、明後日かかりつけの先生にもう一度行って、脳外科を紹介してもらおうかな、と話したら。妹が、いや、明らかにおかしい!LINEでビデオ通話してても会話が噛み合わないし、ぼんやりしてる!

私、脳外科に連れて行くわよ!

いや、大きい病院は紹介状がないとダメだよ。

じゃあ!個人の脳外科にする!

そんな、やはり総合病院の方が…

私、始発乗るから寝るわ!
そして、翌朝、福岡から新幹線に乗って飛んできました。神戸まで。

ネットで調べた脳神経外科に飛び込みでタクシーで母を連れて向かう。

タクシーの運ちゃん、えー?そこって結構人気だよ、予約なくて大丈夫なのかな?みてもらえるかね?とか言われつつ、妹はダメ元で行くわよ!と心を決めて向かって行った。

幸い、見てもらえることになり
甲状腺の薬の飲み忘れもないの?とか色々問診をし、MRIを撮る。何もなかったら笑い話にしようとか、言いつつ。

先生が、
あのね、ちょっとややこしいものが見つかりましたよ。
すぐ、タクシーで大きい病院へ向かって下さい。

脳に血腫が見えたと言う。

私は仕事中だったが、早退させてもらってすぐ合流した。

総合病院の先生は

えーと、これは硬膜下血腫といもので、血の塊が脳を圧迫しています。放って置くとどんどん悪くなるので手術をします!

え?91歳で、手術?!

大丈夫です。症例もたくさんあります。僕は手術を勧めます。他にも方法はありますが、予後は良くないです。

ひょえー!
で、先生いつ頃になりますか?手術は。

あ、今からすぐです。

え?!今から!

あのー、朝ごはん食べて、その後何も食べてなくて(午後2時ごろだったか)
あ、手術するので絶食で!
あらら。

本人、何のことかわからないまま、

手術?誰が?
えー!怖いわあ、

とか、ぶつぶつ言うまもなく、ベッドでがらがら手術室に連れて行かれた。

そこから4時間、ドラマのように妹と私は手術室の前の待合室で。
あ、ごはん食べておかないと、夜はどこも店が閉まってしまうからね!
そーいや、ばーちゃんの入れ歯を取ってこなくちゃ、とドタバタしているうちに手術終わり、包帯をぐるぐる巻いた母が運ばれてきた。麻酔からぼんやり覚めて目は合うが物は言えない。そのままICUに入って行った。

入院したら最後、今時は全く会えない。
携帯も持たせたけど、使えない(ホントは使えるけど、今はダメみたい)

様子がよくわからない状況が数日続き、ようやく一般病棟に移ったという連絡が来た。
やれやれ。

しかし、あのまま夏バテを信じて頭痛薬を飲ませて我慢させていたら。
今ごろどうなっていたかと、恐ろしくなる。

なんだかおかしい、の自分の勘は信じた方がいい。
お医者さまが言ったって、おかしい時はもう一度別の病院に行くべき!
今回、特に妹が思い切ったのが功を奏した。

母は家に帰れるのかなー、来週はリハビリ病院に転院する。

コメント

まるこ
2021年6月30日14:44

なんてことでしょう!びっくりなさいましたね。大変でしたね!!
しかしよくぞ「何かおかしい!!」と気付かれました。
日記拝読していてハラハラしました。
一刻を争う事態だったなんて、即行動してよかったですね。
ありすさんと妹さんの連携プレーお見事です。
即診察して頂けて、手術して頂けたのも奇跡ですね。
思い込みで夏バテとか、単なる頭痛で放っておいたらどんなことになっていたか…
日頃のコミュニケーション大事ですね。
お母様一般病棟へ移れて良かった。リハビリ病院へ転院ですか?
このご時世。お母様もご家族も会えないのは不安ですよね。
どうぞお早い回復をなさいまようにお祈りします。
ありすさんも妹さんもお疲れが出ませんように。

アミ
2021年6月30日14:50

「愛」ですね!
いつもと、ちょっと何かが違う…。
やはり、娘ならではの「感」だったのかも…。
無事に手術が出来て良かったです。
私事ですが、お医者様に、どう訴えていいのかわかりませんでした…。
症状を説明するのも、一苦労ですよ。 もう、若くないのですから…。
お母さま! リハビリ、順調に行かれること、お祈りしております。
頑張れ!!

もりのいずみ
2021年6月30日16:10

大変な事でしたね。でも、結果オーライとなってよかった。
硬膜下血腫ということは、お母さま、最近、あるいは少し前に、頭をぶつけたり打ったりしたことがあったのかもしれません。私の母が転んで頭を打った時に、お医者様から「忘れたころに症状が出る場合があるから、しばらくしたら一度レントゲン撮りましょう」と言われたことがあります。
とにかく、お疲れさまでした。お母さまのお早いご回復をお祈りしております。

ありす
2021年6月30日16:55

まるこさま
本当に夏バテの頭痛で片付けたら大変なことになってました。
普段の感じと違う、となればやはりようちゆう

ありす
2021年6月30日16:56

変換のつもりが押してしまいました(汗)
要注意です。

ありす
2021年6月30日17:00

アミさま
愛というより、勇気でした。本当に怪しいけど、絶対!ではなかったんです。
91歳の年寄りは普通、もそもそ喋るし足を引きずって歩くもの、という常識も邪魔しました。うちの母は、割と元気なんですよ。股関節の変形を持っているものの、杖なしで、とっとこ歩くし、早足です。お喋りも早口で喋るし元気。それが知ってる人にしかわからないのですね。
アミさまはご家族がおられるからいざという時は安心ですね。

ありす
2021年6月30日17:03

もりのいずみさま
そうなんです。どこかでぶつけている?なんですよね。
本人曰く、床で寝ていたら肩が痛くてそれで頭が痛くなった。
これ、ひっくり返ったか、転んで倒れてたって事でしょうかね。床で寝ることなんて、ないんです普段。でも、多分、忘れてしまっているのか、衝撃のショックで記憶がすっ飛んでいるのかもです。

ポピー
2021年6月30日20:06

普段から様子を見ているありすさんの観察眼と妹さんの行動力の賜物ですね。福岡から飛んで来て、飛び込みで脳外科へ連れていくなんて。
うまい運びに乗れてよかったですね。いやはや、ワクチン打つ日にしんどいから行きたくない~って言ってたのが、こういうことになるとは・・ビックリしました。
順調に回復されますように。

ありす
2021年7月2日7:57

ポピーさま
91歳 どこまで一人暮らしするのかなあ、と毎日朝の薬のためのLINE通話(ビデオ)をしてたのは良かったです。
今は病院に携帯持って行きましたが、こちらからかけられないので様子が全く分からず。ちょっと困っています。

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